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独自性のある色を

2013.03.21 | アートディレクター近藤

パソコンディスプレイのRGBや印刷物のCMYKの色の体系は、視覚的にわかりやすく整理された人口的に定められたものです。

デザインで色を指定する場合、合理的で便利なシステムですが、これは他の色と比べるための色です。しかし、普段私達は「色」をその物の質感や空間の環境の関係性の中で複合的に認識しています。色を色として見るのではなく、日常の中から選び出した色をイメージしてから使用する。これは、人にメッセージを伝える広告デザインをしていくうえでとても重要なことだと思います。

最近「日本の伝統色」に興味を持つようになり、その色の云われを知る事により「色」を大切に扱う気持ちが強くなりました。戦前の日本では、生活の中に日本の伝統色が息づいていたそうです。しかし、戦後は科学塗料が多く使用されるようになり生活の中から日本の伝統色は少なくなっていきました。美術館などで日本画を鑑賞する際、まず色の美しさに感動します。画家の技量はもちろんですが、これは自然の植物や鉱物顔料が使用されているからです。ヨーロッパの工業製品などの色は美しいと感じるものが多い。これも塗料に自然の顔料が使用されているからだそうです。ヨーロッパでは、全てではないと思いますが伝統色が生活の中に活かされているということです。人口的な企画化された色も鮮やかで良いと思いますが、情報化社会の中で文化の無国籍化が進むなか、やはり求められるのはその地域や国の独自性だと思われます。

日本古来の色の成分や使われ方を知り、その色を見直すことによりイメージが膨らみ現代にアレンジされた新たな発想が生まれてくるのではないでしょうか。

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